80〜84歳で歯が20本以上ある人の割合。初めて20%を超えました。
 厚生労働省が実施した「2005年歯科疾患実態調査」によると、80歳で自分の歯が20本以上ある人の割合が21.1%となり、1987年の調査開始以来、初めて20%を超えました。
 厚生労働省では、日本歯科医師会とともに各団体・企業に協力をよびかけ、2000年12月に「財団法人8020推進財団」を設立。"80歳で20本以上自分の歯を保とう"という主旨の『8020(ハチマルニイマル)運動」を推進しています。
 この運動では、「2010年の時点で、80歳で自分の歯が20本以上ある人の割合が20%以上」という数値目標を掲げていましたが、これを5年早く達成できたことになります。
 歯科疾患実態調査は、6年ごとに実施されており、1999年の前回調査時には、80〜84歳で自分の歯が20本以上ある人の割合は13%という結果。6年の間に8.1%も成績アップしたことになります。また、一人平均の歯の本数も全体的に増加傾向にあり、80歳の平均は約10本です。
 厚生労働省では、国民の歯科保健に対する関心が高まったことや、なるべく歯を残そうとする保存的治療が広まっていることがこれら結果の理由とみています。
 親知らずをのぞく28本の歯のうち、自分の歯が20本あれば、ほとんどの食物をかみくだいて、おいしく食事ができます。80歳になっても、おいしく食事をしてほしいという願いから掲げられた「8020」という数字。高齢になっても明るく豊かに生きるため、「80歳で20本以上」を目標に、しっかりと歯をケアしていきたいですね。
※厚生労働省「2005年歯科疾患実態調査」

 食卓はしつけの宝庫−−−孤食から幸せな子供は育たない
 かつての「日本の食卓」には、子供の精神形成に必要なことを学ぶ機会がたくさんありました。「いただきます」などの挨拶の徹底は生活全体のけじめをつけ、食事前後の手伝いは、責任感や自主性を身につける効果があったはず。食卓の会話は「なぜ冬はこの野菜を食べるのか?」「なぜよくかんだ方がいいのか?」などを教える場でもあり、それによって子供は自然に親を敬うことができました。少し堅苦しいと思っても、おいしいものを食べる食卓だからこそワイワイ子供も楽しく学べたのです。
 食卓の役割が薄れた現代ですが、たとえ親子二人だけであっても、家族が揃うことは重要です。様々な話をしながらしっかり味わうことは、一生を通じて脳に刻まれるもの。食事の時間が豊かなものであるほど、その後の人生も豊かになるといっていいでしょう。何気ない食卓の会話から子供が学べることは山ほどあるのです。
 一人で食事をとる「孤食」には、そういった健全な学びがまったくありません。偏食で体調不良になるばかりか、深い情緒が育たず、理性のきかない大人になってしまいます。子供の幸せを願うなら、何よりも本来の食卓を取り戻すことです。家族が集まって一定の時間を過ごすだけでも、貴重なしつけのチャンスと考えてください。

大島清 (おおしまきよし)
1927年広島生まれ。東京大学医学部卒。ワシントン大学助教授、京都大学霊長類研究所教授を経て、現在、京都大学名誉教授、愛知工業大学客員教授。専門は大脳生理学。執筆、取材、講議、講演などにエネルギッシュな活動を続ける。『子供が伸びる脳の育て方』など、脳の発達の見地から子育てに関する著書も多く記している。

 口の中が乾いているとむし歯になりやすい?!
 拒食症の患者さんはむし歯になりやすく治療をしても治りにくい傾向があります。
その大きな原因は、だ液の少なさ。だ液腺は自律神経に支配されます。自律神経には交感神経と副交感神経があり、緊張によって交感神経が優位になると、だ液が出にくくなります。
 拒食症になると不安やストレスが交感神経を刺激し続けることで、口の中が乾ききってしまうのです。だ液には洗浄、抗菌作用があるため、口の中が乾くと細菌やウィルスが体内に入りやすく、むし歯はもちろん、あらゆる病気に感染しやすくなります。
 口の乾きは拒食症に限らず、特に高齢者に多いのは薬の副作用。よく処方される降圧剤、利尿剤などもだ液の量を減少させるので、本当に必要な薬かどうかを見極めることも大切です。いずれの場合も、だ液を分泌させる基本は咀嚼。よくかんできちんと食べることは、だ液を十分に出すためにもとても重要なことのです。

 男性の歯の方が女性の歯より長生き!
 様々な調査から、女性の歯より男性の歯の方が寿命が長いといわれます。45歳以降になると女性が失う歯の数は男性を上回り、下あこの第一大臼歯(6歳臼歯といわれる奥歯)の平均寿命は、男性より約3年も短いという結果が出ています。
 主な理由は思春期、妊娠、出産、更年期など、女性の方が年齢によるホルモンバランスが変化しやすいため。多くの妊婦が歯肉炎を経験するように、口の中はホルモンの影響を受けやすい繊細な場所なのです。
 部位的には、男女とも犬歯など前歯の寿命が長く、みがきにくい奥の臼歯は寿命が短い傾向に。ただ、調査の推移ではここ20年ですべての歯の平均寿命は延びており、治療やケア次第で歯を長く残せることを証明しています。将来一本でも多くの歯を保てるよう、特に女性は20〜40代の時点からていねいなケアを心がけましょう。
※参考/厚生労働省1999年歯科疾患実態調査

 映画の中のデンタルシーン
【明日の記憶】
 若年性アルツハイマー病と診断された、広告代理店に勤める佐伯(渡辺謙)。症状の進行が徐々に業務に影響し始め、やむなく退職。そして、妻と一緒になんとか記憶をつなぎとめようと奮闘する日々が始まります。
 代わりに仕事を始めた妻のメモを頼りに、試行錯誤で家での生活をこなす佐伯。ある朝、まるで初めて見たかのように歯ブラシを手に取ると、横に並んだ妻をお手本に歯をみがき始めます。あらゆることを妻のリードで再確認していく夫婦の呼吸が、不安げな目線だけで伝わってくるシーンです。
 口の中の刺激は脳の活性化になり、しっかりかめる歯を持⊇ロ同齢者は、痴呆症状が少ないこともわかっています。映画は若年性認知症で切ない場面になりましたが、毎日の歯みがきが脳のトレーニングになると意識すれば、より丁寧なケアができそうですね。
日本歯科医師会デンタルマガジン 朝昼晩 Vol.19(2007/2)より 

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 抜けた乳歯は”歯の妖精”がコインに変える!?
ポロリ、抜けた乳歯はどこへ行く?日本では、上の歯は縁の下に、下の歯は屋根に向かって投げるという昔ながらの風習があります。新しい歯は古い歯がある方向に伸びると考えられているからです。これは日本独特のものと思いきや、実はアジアの他国でも見られる習慣。さらに世界中を見渡すと、様々な風習があります。なかでもチリとコスタリカはユニークで、なんと乳歯をイヤリングにして身につけておくそうです。またアメリカやカナダ、イギリスなどでは抜けた歯を枕の下に入れておくと、”歯の妖精”がやってきてコインと交換してくれるという言い伝えがあるとか。まるで可愛らしいおとぎ話のようですね。

 心地よい音楽は、痛みをやわらげるおくすり?
歯科医院の待合室や診療室で流れる心地よい音楽は、気持ちをゆったり、リラックスさせてくれます。これが暗く悲しい音楽や激しいロックだったら、なんだか落ち着かないことでしょう。16世紀中頃、ボストンのある歯科医師が治療中に音楽を聴かせたところ、歯の痛みがやわらぎ、麻酔もせずにスムーズに抜歯ができたと報告しています。またフランスでは、モーツアルトを聴くと心が穏やかになり、病気さえ回復に向かうことを実証した博士もいるとか。
ちなみにモーツアルトは晩年、歯の痛みに悩まされていたそうです。自作の曲を聴いて痛みをやわらげていたかも知れませんね。

 日本での歯みがきは、宗教儀式が広めた?
歯みがきの大切さは、遥か昔から受け継がれてきたと言われています。古代エジプトの筆記媒体パピルスにはすでに歯みがきの処方についての記述があり、またインドではお釈迦様が「朝はやく起き、虫食いのない木を使って歯をみがきなさい」と啓発していたそうです。
日本においては、歯をみがくという考え方は仏教の伝来とともに輸入されたとか。平安時代に人々の信仰を得ていた密教の儀式のひとつ”楊枝の儀式”が、民間 への歯みがき奨励に大きな役割を果たしたそうです。時代が変わっても、歯を大切にするという気持ちはずっと変わらないのですね。
日本歯科医師会デンタルマガジン HAPPY SMILE Vol.14(2006/10)より 

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 むし歯のげんいん菌“ミュータンス菌”。就寝中は夕食後の約30倍に。!
 口腔内にはいろいろな細菌がいますが、中でもむし歯の原因菌として注目されているのがミュータンス菌です。
 この菌は、食品中の糖分から「不溶性グルガン」(粘り気があり水に溶けない)をつくり、歯にくっつくことでむし歯の原因に。生まれたばかりの赤ちゃんの口腔内には存在せず、親の口などから感染すると考えられています。
 最近の調査で、このミュータンス菌の数は、夕食後口腔内のケアをしないで寝ると、翌朝起床時には前日の夕食後と比べて約30倍に増えることがわかりました。
 この調査は、一般男性12名が昼食後歯をみがき、その後は口腔内のケアをしないまま「夕食後」「就寝前」「起床後」に採取した唾液を培養してミュータンス菌の数を調べたもの。結果、起床時のミュータンス菌は前日の夕食後と比較して、多い人で48倍、少ない人で10倍増加し、平均すると約30倍になることがわかったのです。
 もともと口腔内の細菌の数は、食後は減少し、その後、増加することがわかっています。これは、食べ物を咀噛すると唾液が分泌され、細菌や食べかすを洗いく流すためです。しかし、咀塒の後、唾液の分泌が少なくなると、自浄作用が低下して細菌数が増加します。さらに就寝中は適度な温度が長時間保たれるため細菌が繁殖しやすい状態になり、1日の中でもっとも細菌数が増えるのです。
 今回はじめて、ミュータンス菌の数にスポットを当てた調査が行われ、。むし歯は夜つくられる"ことが証明されたといえるでしょう。むし歯予防や歯周病予防のためには、就寝前に念入りにケアを行い、清潔にしておくことが大切です。

※出典/ライオン株式会社オーラルケア研究所調べ

 ストレスなど心の問題が口の中のトラブルに

「舌先がヒリヒリする」「口の中が乾燥してカラカラになる」「口が開きにくい」「歯ぎしりがひどい」「口臭が強い」など、口の中に特に悪い点はないのに、歯やあごに異常を感じる人が増えています。強いストレスは身体に大きな影響を与えます。全身の器官の中でも特に敏感なのが口の中。治療を受けても症状が変わらない場合は、ストレスや精神的な問題はないか、考えてみることも大切です。患者さんと十分に対話することは歯科治療の基本。最近は心療歯科を設ける歯科医院も多くなりました。状態を詳しく相談するだけでも、不安や緊張が取り除かれ、症状が軽くなる人も多いそうです。心因性トラブルの一番の予防はストレス解消。スポーツや趣味など自分なりのリラックス法を見つけることも大切です。


 舌の色をチェックして体調管理に役立てよう

健康は舌はきれいなピンク色ですが、体調によって白っぽくなったり黄味がかったり微妙に変化しています。これは舌苔(ぜったい)といわれる舌の汚れで、ひどくなると味覚障害や口臭の原因にも。舌苔が付着するのは生活の乱れやアルコール、刺激物の摂り過ぎ、口呼吸による口の中の乾燥、風邪の発熱などさまざまで、舌の色は全身の健康を表すバロメーターともいえます。一時的な変化なら通常の歯みがきやうがいで十分ですが、変色や違和感が長く続く場合は、内臓の病気かもしれないので専門家の診断を受けましょう。舌は一生の食生活を担う大切なもの。舌ブラシなどの専用グッズも、ゴシゴシと強く擦っては逆効果に。過剰なケアは繊細な舌表面を傷つけてしまうので、くれぐれも正しい使用法を心がけてください。


 映画の中のデンタルシーン

【Mr.&Mrs.スミス】
お互いをプロの暗殺者だと知らず恋に落ち、情熱的に結婚したジョン(ブラッド・ピット)とジェーン(アンジェリーナ・ジョリー)。正体を隠した生活が倦怠期におちいった頃、同じ相手を標的にしたことで、それぞれの本業が発覚。夫婦の死闘が繰り広げられる中で、真実の愛を取り戻す娯楽アクションです。夫はガレージに、妻はキッチンに、最新鋭の殺し屋キットが巧妙に隠された二人の家。ワイドな鏡が印象的な洗面室のシーンは、電動歯ブラシもジェーンが手にするだけで、スタイリッシュな機器に見えてきます。洗面室はありのままの自分が表れる場所。秘密を持つ二人はあまり近づかず、会話も弾みません。家庭にとって、意外と大切な交流スポットになるのが洗面室。歯みがきをしながら鏡ごしにお互いの顔を見合ったり、何気ない言葉を交わす朝晩の習慣が、夫婦や親子の心地いい距離感をつくるのに役立ちます。

日本歯科医師会デンタルマガジン 朝昼晩 Vol.18(2006/7)より 

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 生えてから3年間は、やわらかい歯。むし歯になりやすい状態です。
 新しく生えて3年以内の歯は、乳歯でも永久歯でも、とてもやわらかい状能なのをご存知ですか?見た目では分伽りませんが、そのやわらかさは、歯を削る器械が触れるだけで削れていく感ドがするほど。ちょうど、電気鉛筆削h器に鉛筆を差し込んだ時、注意していないとアッという間に削り過ぎてしキうような感覚だそうです。
 歯を鉄骨とコンクリートでできていスビルに例えると、歯の形をつくる鉄骨蔀分はたんぱく質、コンクリート部分はナルシウムに例えることができます。
 歯が生える前、あごの骨の中に歯がある状態の時は、血液中のカルシウムが歯に付着してどんどん硬くなっていきキす。歯が生えた後は、唾液中のカルシ肖ムが歯に付着してさらに硬くなっていき、そして生えてから3年が経って、ようやく硬い歯になるのです。
 まるで生えたてのやわらかいタケノコが、成長すると硬い竹になるようなイメージですね。丈夫な歯をつくるために、栄養バランスの良い食事をすることの大切さがよく分かります。
 注意したいのは、歯がまだやわらかい3年間は、むし歯になりやすい状態だということ。ですから、永久歯をむし歯にしないためには、乳歯から永久歯に生えかわった時のケアが非常に重要なのです。
 具体的には、乳歯にむし歯があれば治療し、砂糖を控え、歯をよくみがいて、むし歯菌を減らすこと。また、フッ化物を塗布して、生えたての歯を早く硬い歯にするのも有効です。生えかわりの時期には特にしっかりケアしてあげましょう。

出典/「ようこそー歯のふしぎ博物館へ」岡崎好秀著・大修館書店

 どんな人間に育つのか? 10歳までの食べ方で決まります!
 食べ物をかむあごの運動は、多くの情報を脳へ送り、活性化させる大切な役割があります。特に成長期の子供にとって、よくかむことで、いろいろな味覚を感じていく過程は、人間らしい感情や意欲、向上心などを発達させる基礎になるもの。
 「甘い」「辛い」という味覚以外の多彩なおいしさに気づけば、「食事を楽しむには、少しガマンしてでもよくかむ方がいい」と覚えられます。実は、10歳までにその習慣を身につけられるかどうかで、人は生き方まで変わってきてしまうのです。
 よくかむことができる人は、「物事や人問関係をよく味わうことができる人」と言えるでしょう。「喜びを得るためにしっ  そしやくかり咀噛する」という訓練は、自分と外の世界が気持ちよく協調する方法を見つける行為。それは相手や状況をよく吟味して理解することや、自分の考えを現実的に組み立てる力へと応用されます。かまずに丸飲みする食生活からは、他人への思いやりや自分を高めたいと思う心は育ちにくいのです。
 子供の食事は身体をつくるだけでなく、これから無限に成長する脳をつくる心の糧でもあります。栄養や食べる量だけでなく、しっかりかんでよく味わう「質の高い食事」を心がけてあげ.ましょう。

大島清 (おおしまきよし)
1927年広島生まれ。東京大学医学部卒。ワシントン大学助教授、京都大学霊長類研究所教授を経て、現在、京都大学名誉教授、愛知工業大学客員教授。専門は大脳生理学。執筆、取材、講議、講演などにエネルギッシュな活動を続ける。『子供が伸びる脳の育て方』など、脳の発達の見地から子育てに関する著書も多く記している。
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 気になる口臭の原因は50〜60%が歯周病です

口臭の原因は大きく分けて3つ。最も多いのが、口の中で、細菌が食べカスを分解して「揮発性硫化化合物」を発生させるものです。2つめは、ニンニクなど揮発性油を含む食品を食べた時に、その成分が血液に入り肺から呼気として排出されるケース。そして、3つめは、内科系の病気が原因の口臭です。食べ物による一時的な臭いを除くと、口の中で発生した揮発性硫化化合物による臭いは約95%を占め、その内の50%〜60%は歯周病が原因といわれます。
口臭の程度を専門的に検査、分析できるのが、最近大学病院を中心に増えている「口臭外来」。臭いの成分を調べると原因が分かるため、口臭検査で歯周病が発覚することも多いそうです。口臭が気になる方は、口臭外来を訪ねてはいかがでしょうか。

参考文献/nikkeibp.jp−ライフスタイル健康(http://nikkeibp.jp/jp/kenkou/


 身近な口臭予防の1つ、口の中をうるおすこと

このようにさまざまな原因がある口臭ですが、予防するには、唾液の役割も見逃せません。唾液には多くの働きがあり、優れた殺菌力もその一つ。唾液量の少ない口の中は細菌が増えるため、口臭を招いてしまうケースも。「臭いがきつくなるのでは?」と、人と会う前に食事をしない人がいますが、これは逆効果。食事は唾液をどんどん分泌して、口の中の細菌を洗い流してくれます。むしろ、よくかんで唾液が出るようしっかり食事をした方が、口臭予防には効果的なのです。食事から時間が経つと唾液の分泌が減るため、口の中が乾いて臭いが強くなります。食間の午前10時や午後3時ごろには、口をうるおすためにもティータイムを。お茶や食事が長く取れない場合は、シュガーレスガムをかむなどして唾液の分泌をうながすのも良いでしょう。
参考文献/nikkeibp.jp−ライフスタイル健康(http://nikkeibp.jp/jp/kenkou/


 映画の中のデンタルシーン

【イルマーレ】
「イルマーレ(イタリア語で海)」と名づけられた海辺の家を引っ越していく女性ウンジュ(チョン・ジヒョン)が郵便箱に残した手紙が、2年前の住人ソンヒョイ(イ・ジョンジェ)のもとに届きます。2000年と1998年を生きる男女が時を越えて手紙を交換するファンタジー。2年前に留学して音信が途絶えた恋人を、今も忘れられないウンジュ。そんな彼女が恋人からの連絡を待ちわびて、洗面室に電話を持ち込んで歯をみがくシーンがあります。ウンジュの職業は声優で、1本のマイクに何人もが集まってアニメの声を録音する仕事場の風景も印象的。声の仕事をする女性らしく、失恋の予感に悩みながらも口腔ケアは怠らない暮らしぶりが垣間見られます。きれいな素肌で知られる韓国の女性にとって、欠かせないのが白い歯。お肌のケアと同じくらいデンタルケアを重視する美意識は、日本人女性以上かもしれません。

日本歯科医師会デンタルマガジン 朝昼晩 Vol.17(2006/2)より 

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 お歯黒は、歯周病やむし歯予防にも最適だった?

 唇からこぼれる「白い歯」は、健康的で美しいもの。ところが、かつての日本には、歯を黒く染める「お歯黒」という習慣がありました。いまでこそ、この「黒い歯」はあまり美しいとはされませんが、昔は健康的な歯の象徴だったのです。
 そもそもお歯黒は、タンニンなどで歯を染めること。美しく染めるためには、むし歯や歯周病の原因となる歯の汚れ(プラークなど)を、きちんと取り除く必要があったのです。さらにタンニンの成分には、歯質タンパクを収れんさせて腐敗を防止する効果もあり、おロの健康に役立ったようです。
 いまさら歯を黒く染めるつもりはありませんが、いま私たちが行っているオーラルケアと同じようなことが、色こそ大きく違いますが平安時代にも行われていたんですね。


 紀元前1000年には、歯医者さんが存在していた!?

 英国博物館に展示・保存されているエジプトのミイラ。実はこれらのミイラのなかから、歯を削って金を詰め込むという処置を施したミイラが数体みつかっています。実際のところそれが治療目的か、もしくは儀式的に行われたのかは分かりませんが、少なくとも硬いエナメル質を削って、そして金を詰め込むという非常に高度な技術が紀元前1000年頃には存在していたということです。
私たちが普段接している治療方法のルーツは、実はここまで遡るわけですね。


 歯周病は全身にも影響を及ぼすって本当?

 私たちのおロやのどには、常に300種以上、数百億個以上の細菌が存在しています。なかでも歯周病菌は、おロの健康だけでなく全身の健康とも深く結びついている、と言
われはじめていますそこで歯周病菌とたたかうG・U・Mから歯周病菌などのロ腔内細菌に対して殺菌作用のある薬用成分CPC(塩化セチルピリジニウム〉配合のG・U・Mメディカルシリーズが誕生
 そのひとつが、携帯サイズで場所を選ばずおロとのどを殺菌・消毒する「G・U・Mメディカルドロップ」。ドロップタイブなので、殺菌成分CPCがおロとのどにゆっくり広がり原因菌を効果的に殺菌・消轟。しかも歯にやさしいシュガレース処方です。また、うがい洗浄で、おロとのどのすみずみまで殺菌成分CPCが行き渡る「G・U・Mメディカルガーグル」、殺菌成分CPCがのどに直接届いて、気になるのどの不快感やはれを鎮める「G・U・Mメディカルスプレー」も勢ぞろい1 おロの健康はもちろん全身の健康づくり考えた、一歩進んだオーラルケアをあなたもはじめてみませんか?

日本歯科医師会デンタルマガジン HAPPY SMILE Vol.13(2005/10)より 

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 総入れ歯では、自分の歯でかむ場合の20%しかかめません。
 もし、あなたの歯がすべてなくなり、やむを得ず総入れ歯になってしまったら…。今まで普通に食べていたものを「食べにくい」と感じることが、度々起こってくるでしょう。大好物が食べられなくなることだってあるかもしれません。
 たとえば、ステーキ。今までは、ほどよいかみ応えを楽しみながら味わっていたのに、総入れ歯になると、ステーキを見るだけで「固そう」と感じてしまうことになりかねません。りんごは、かじろうとした途端、入れ歯がはずれてしまうかもしれません。かた焼きせんべいに手を出すことも少なくなるでしょう。
 やわらかいイチゴだったら大丈夫、と思ったら大間違い。イチゴの小さな種が入れ歯と歯ぐきの間に入ってしまい、意外に痛くて食べづらく感じるかも。
お餅やガム、海苔なども、想像どおり入れ歯にくっついて食べにくくなります。
 また、入れ歯は熱を通さないので、熱い飲み物を飲む時には気をつけないと口の中を火傷してしまうことも。
 ある調査によると、総入れ歯になると、自分の歯でかんでいた時と比べて約20%しか、かむ力がでなくなってしまうのだそうです。そうなると胃腸への影響も心配ですね。すべての歯がなくなってしまうと、顔の表情もすっかり変わってしまいます。
"自分の歯の代わりをしてくれるのが入れ歯"と考えがちですが、実は総入れ歯になることによって、今までの食生活が激変してしまうといっても過昌.肖ではないのです。
 豊かで楽しい食生活を謳歌するためには、歯を大切にしていつまでも自分の歯で食べ続けることが、秘訣の一つといえそうです。

 よくかみしめて味わうことで人間らしい豊かな心が育つ
 スピード優先の現代、子供たちに「よくかむ」習慣をつけることが大切です。なぜなら、かむことと脳の働きはとても関わりが深いから。咀嚼は、栄養分の消化や吸収をうながすだけでなく、健全な精神や脳を育む役割もあるのです。
 たとえば、最初は面倒でも、がまんしてかむうちに、甘い・辛い以外の微妙な味わいがわかるようになります。また、体調もよくなります。この体験から「おいしさや体調の良さを得るには、よくかんだ方がいいんだ」と実感できれば、子供にとってかむことは「がまん」ではなく「習慣」になります。
 この体験を通して、子供たちはあらゆる面において、「より大きな喜びのためには、がまんも必要である」ということを無意識に学ぶことができるのです。
 また、よくかむ習慣は、自分で物事をしっかり考えられる、人間らしい脳を育てます。
反対によくかまないと、がまんのできない幼稚な脳をつくる危険性があります。「かみしめて味わう」という言葉のように、かむことは人間の感性や思考を深める重要な要素。言い換えれば、かむことは命の大切さを知ることであるとも言えるのです。
 ぜひ子供たちには「早く食べなさい」ではなく、「よくかんで食べようね」と声をかけてあげてください。
大島清 (おおしまきよし)
1927年広島生まれ。東京大学医学部卒。ワシントン大学助教授、京都大学霊長類研究所教授を経て、現在、京都大学名誉教授、愛知工業大学客員教授。専門は大脳生理学。執筆、取材、講議、講演などにエネルギッシュな活動を続ける。『子供が伸びる脳の育て方』など、脳の発達の見地から子育てに関する著書も多く記している。

 中高年層は、歯の根元のむし歯にこ注意ください

 人生にはむし歯にかかりやすい時期が3度あります。最初は乳歯が生える時、次に永久歯が生える時、そして3番目が中高年期。
 最初の2つのむし歯が歯の表面(エナメル質)にみられるのに対し、中高年のむし歯は歯の根元(象牙質)に目立ちます。これは年とともに歯周病などが進み歯肉が下がり、歯の根元が露出してくるため。
 歯根部分の象牙質は、歯の表面を覆うエナメル質よりも酸に弱くて溶けやすい性質。
歯肉が下がったぶん、むし歯のリスクが高まり、そのためにも歯周病の予防は大切なのです。また、年をとると唾液の分泌が減ることもむし歯になりやすくなる一因。
 健康な歯と歯肉を保つこと、そして唾液をよく出すことを意識して、よくかんで食べるよう心がけてください。


 スキンシップがないと指しゃぶりに影響がある?

 子供の指しゃぶりはよく見られる行為です。乳歯列が完成して、あごの発達時期に入るのは4歳過ぎから。4、5歳まで指しゃぶりが止められないと、指の力で前歯が押し出されるなど、歯並びに影響してきます。その状態が続くと、上下のかみ合わせのバランスが失われ、正常に前歯を使ってものをかむことができなくなります。さらに、口蓋(口の中の天井部分)が変形するとサ行や夕行が言いにくいなど、発音障害の原因になることも。
 子供なりの欲求不満や情緒不安が原因していることも多い指しゃぶり。手足を使う遊びをしたり、手をつないで添い寝したり、十分スキンシップをはかることが一番の解決策です。しかるのではなく、しゃぶっていないときにほめてあげるなど、自然にやめられるようご家族で協力しましょう。


 映画の中のデンタルシーン

【マッチスティック・メン】
 病的なまでの潔癖症で強迫症状に悩む、詐欺師のロイ(ニコラス・ケイジ)。別れた妻との間に娘がいるとわかり、突然ロイの暮らしに14歳のアンジエラが出現します。
ちり塵ひとつない力ーペットを土足で歩く、ピザの食べかすをこぼす…、
ピカピカの自宅を汚されるのを何より恐れるロイでしたが、完壁な秩序をアンジエラに破られるたび、不思議と強迫症状は軽くなっていきます。
 ある日、歯みがきをするロイに「詐欺の手口を教えて」とせがむアンジェラ。汚い仕事に娘を巻き込めないと、無視して歯をみがき続けるロイがユーモラス。神経質な必死の形相に、父親の自覚と娘に頼られる嬉しさが入り混じる、楽しいシーンです。
 現代では一時的な不安を解消するため、必要以上に手洗いや入浴をくり返す強迫症状が増えており、歯みがきもその一つ。毎日きちんとみがくことは大切ですが、行ぎ過ぎたケアは歯や歯ぐきを痛めてしまうので、くれぐれもこ注意を。

日本歯科医師会デンタルマガジン 朝昼晩 Vol.16(2005/7)より 

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 大人の歯が全部で28本はえているとして、最もかむ力が強いのはどの歯かご存知ですか?
 答えは「第一大臼歯」。小学校入学の頃にはえてくる、いわゆる6歳臼歯といわれる奥歯です。最初に作られる永久歯で最も大きく、上下のかみ合わせの基準になり、他の永久歯が正しくはえるガイドの役目をする一番大事な大人の歯でもあります。
 では、もしもこの大事な第一大臼歯がなくなってしまったら、かむ効率はどのくらいになると思いますか?
その答えは約50%。なんと半分程度にまで落ちてしまうのです。
どうして28本あるうちのたった1本の歯を失うだけで、こんなにかめなくなってしまうのでしょうか?
実は、歯は1本でも欠けてしまうと全体がうまく働かなくなってしまうのです。それは時計の歯車が欠けてしまうとうまく歯車が働かなくなって、時間が狂ってしまうのと同じことです。また、1本でも痛い歯があるとそちらの側ではかめないので、どうしても反対側の一方でばかりかむようになってしまい、そのうちあごまで痛くなってしまうことも。失ったのはたった1本の歯でも、その影響はとても大きいといえるのです。
 第一大臼歯は、歯がはえてから乳歯と同じ高さになるまでに時間がかかり、かみ合わせの面には深い溝もあるため、子どもにとって最もむし歯になりやすい歯です。
小さい子どもが第一大臼歯をきちんとみがくのは難しいため、保護者が仕上げみがきをしたり、きちんとみがけているかチェックしてあげて第一大臼歯を大切にし、いつまでもしっかりとかめる歯をつくってあげましょう。
 ※出典/「ようこそー歯のふしぎ博物館へ」岡崎好秀著

 よくかんで、脳を使って、豊かな味覚を堪能しよう。
 人類の誕生は約400万年前。以後300万年もの間、人間は食物をよくかまずに飲みこむ「粗咀嚼(そそしゃく)」でした。かむことで唾液を出し、食べ物を消化しやすくして飲みこむ、今私たちが普通に食べている「精咀嚼(せいそしゃく)」になったのは10万年前。この変化は人類にとって大事件で、脳の容量が一気に二倍近くまで増えました。
赤ちゃんに歯が生えてかめるようになると、脳が発達して言葉を覚えはじめます。人類も同じで、あごを動かし、かむことで脳の前頭連合野が刺激され、言語を自由に使いこなせるようになったのです。よくかむと、頭がよくなると言ってもいいでしょう。
このような脳の歴史を知ると、現代人は「かむこと」をもっと大切にするべきなのです。人間のあらゆる感覚は脳の活動によるもので、味覚もその一つ。食べる楽しみは、かむことで得られます。めざし一匹でもよくかまずに頭や骨を残して食べるより、尻尾の先まで丸ごとよくかんで食べるほうが、絶妙な味わいを堪能できるはず。
 最近頻発しているさまざまな不祥事の解決として、「旬のものをみんなで一緒によくかんで食べる」という食生活に戻ることが一番だと、叫ばずにはいられません。

大島清 (おおしまきよし)
1927年広島生まれ。東京大学医学部卒。ワシントン大学助教授、京都大学霊長類研究所教授を経て、現在、京都大学名誉教授、愛知工業大学客員教授。専門は大脳生理学。執筆、取材、講議、講演などにエネルギッシュな活動を続ける。『子供が伸びる脳の育て方』など、脳の発達の見地から子育てに関する著書も多く記している。

 よくかむと、よく眠れる。不眠を救う手軽な方法

 自律神経の不調によって、よく眠れない人が増えています。変化に適応できるよう全身をコントロールする自律神経には、身体機能をうながす交感神経と、おさえる副交感神経があります。日中に働くのが交感神経で、眠っている間に働くのが副交感神経。そのバランスがくずれると夜になっても交感神経が働きすぎて眠れなくなってしまいます。
よい眠りのためには、夜に副交感神経の方が強く働くようにすればいいわけです。
簡単な方法は、夕食にかみこたえのあるものを加え、ゆっくりかんで食べること。すると唾液腺が刺激され唾液がたっぷり出ます。この唾液が分泌される唾液腺(耳下腺、顎下腺、舌下腺など)は、実はすべて副交感神経の通り道。よくかんで唾液腺を刺激すると、副交感神経も適度に刺激されて活発に働くようになるのです。
 ※出典/「歯の不思議サイエンス」五十嵐清治著


 骨粗しょう症になると歯周病の進行が早い!?

 骨粗しょう症と診断された患者の90%に慢性的な歯周疾患がみられ、閉経後の女性では、高度の骨粗しょう症であるほど早期に歯を失うという報告があります。逆に80歳以上で自分の歯を20本以上保っている人への調査では、特に女性について非常に高い骨密度であることがわかりました。
骨粗しょう症は骨量が減って骨がもろくなる病気であり、歯周病は歯の周りの組織が歯周病菌におかされる病気。骨粗しょう症が歯周病の直接的な原因にはなりませんが、歯を支えているのは歯槽骨という骨です。食物をかむときはその人の体重程度、寝ているときの歯ぎしりでは約60sもの力がかかるため、骨粗しょう症で骨量が低下した顎の骨や歯槽骨にとって大きな打撃に。歯肉からの出血も増えて歯周病の進行が早くなり、最終的には歯を支えきれなくなってしまいます。
 ※出典/愛知県歯科医師会健康日本21調査


 映画の中のデンタルシーン

【チアーズ】
アメリカの八イスクールを舞台に、チアリーディングに情熱を賭ける女子高生を描いた青春コメディ。トーランス(キルスティン・ダンスト)がキャプテンを務める。“トロス”と、ライバルチーム“クローヴァース”との火花散る激しい競技が楽しめます。
ある日、チームメイトの家に泊まったトーランス。演技の変更を追られて白熱する彼女の息に、友達が驚くほどストレートに口臭を指摘する場面があります。注意された方も「あら、ごめん!」といった屈託のなさ。親しい間柄でも日本人にはなかなかできないやりとりですが、そのべースには徹底したオーラルケアを信条とするアメリ力人気質があるようです。その後、洗面室でトーランスが歯をみがいていると、隣に友達の兄が登場。並んで歯みがきをする茶目っ気たっぷりの動きと目線だけで、二人の接近を予感させる爽やかなシーンへと続きます。

日本歯科医師会デンタルマガジン 朝昼晩 Vol.15(2005/2)より 

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 しのびよるサイレント・ディジーズにご注意!

 自覚症状がないまま進行する病気=「サイレント・ディジーズ」。生活習慣病に多く見られる現象で、歯周病も「サイレント・ディジーズ」のひとつ。最後に歯が抜け落ちた…、ということにならないように日頃から予防に努めましょう。また、ある調査によると、初期の歯肉炎を含めると30歳前後で国民の79%、40歳前後で84%、50歳前後では実に88%が歯周病にかかっていることがわかっており(1999年歯科疾患実態調査〉、歯周病はもはや国民的な生活習慣病として認識されつつあります。
 お口のお手入れを心掛けるのはもちろん、もう一度不規則な食生活やストレスなどライフスタイルも見直しましょう。


 毎日きちんと歯をみがいている人ほど心配な理由

 デンタルケアの基本は、毎日のブラッシング。食べたあとにきちんとみがけば、むし歯や歯周病になる可能性もグンと減ります。実際に、ほとんどの方が1日2回以上歯をみがいており、ブラッシングの効果は広く認められているようです。
ところが、その多くの方が@歯と歯の間A歯と歯肉の境目B奥歯の噛み合わせなどの箇所に、みがき残しが見受けられます。みがいているつもりでみがけていない。これではむし歯や歯周病を引き起こすことにもなりかねません。歯ブラシでは届かないところのプラークは、歯間清掃用具でしっかり落とすように習慣づけましょう。
また、数カ月に1回は、歯科医院で歯の定期健診を受け、自分に合ったブラッシング指導を受けましょう。


 よく噛んで、「ひみこの歯がいーぜ」になろう!

 よく噛むこと。これは、単に食べものを噛み砕く役割だけではなく、全身を活性化さぜるのにたいへん重要な働きをしています。ところが近年はハンバーガーなどのやわらかい食べ物が好まれ、噛む機会が減っています。調査によると、昔と現代の「食べ物を噛む回数」を比較した場合、卑弥呼がいた1700年前は3990回だったのに対して、現代では620回という結果も出ています。卑弥呼がいた時代のように、小魚や繊維の多い野菜など、噛みこたえのある食材を食べるようにしましょう。(元神奈川歯科大学/斎藤滋氏の調査による)

 噛むことで得られる8つの効果                (学校食事研究会の標語)
…肥満防止 …味覚の発達 …言葉の発達 …脳の発達
…歯の病気の予防 …ガン予防 い〜…胃腸快調 …全力投球
日本歯科医師会デンタルマガジン HAPPY SMILE Vol.12(2004/10)より 

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 現代人が1回の食事でかむ回数、弥生時代の1/6です。

  あなたは一回の食事で何回くらい、かんでいると思いますか。ある調査によると、パンやハンバーグ、グラタン、パスタなどやわらかい食べ物が主流になった現代の日本人の咀嚼回数は、一回の食事につき、およそ620回。時間にすると約11分というデータがあります。
 しかし、日本人の主食がうるち米や麦で副食が焼き魚や煮野菜といった、よくかむ必要のあるものを食べていた平安時代から戦前までの咀嚼回数は、約1400回。現代の倍以上で、時間にすると20〜30分です。
さらにさかのぼって、おこわが主食で、クルミやクリ、魚の干物など硬い食べ物を食べていた卑弥呼の時代(弥生時代)には、一回の食事の咀嚼回数は3990回。なんと現代の6倍以で、時間にすると51分と1時間近くもかけていました。
 昔の人と比べて、非常に少なくなっている現代人の咀嚼回数。しかし、かむという行為は人間の健康にとって、とても重要なことがわかっています。
まず、かむことによって唾液の分泌が活発になります。唾液には消化を助け、口の中を清潔にする働きがあるとともに、最近では、唾液中の酵素が発ガン物質の毒性を抑える働きがあることもわかってきました。
また、かむことによって頭やあごの骨、顔の筋肉が発達し、表情豊かな顔立ちをつくったり、大脳の働きを活発にすることもよく知られています。
さらに硬いものをかみ砕く爽快感はストレス解消にも役立ち、かむことで肥満防止にもなるといわれています。家族の健康や子どもの成長のために、今一度、食事内容を見直してみてはいかがですか。
出典/「復元食の咀鳴回数と食時間とメニュー」神奈川歯科大学斉藤滋教授の調査より

 正しく、おいしく、楽しく食べる知恵と技術を磨こう
 「何をどう食べるべきか?」かつては食事の団樂の中で子供たちに伝わったものです。
テレビを相手に黙々とスナック菓子を口に運ぶ…、という風景も珍しくない現代は、大人も子供も正しい食のあり方を見失いがち。
その危険性がようやく指摘されるようになり、子供の頃から食の基本を学ぶ「食育」教育が学校でも推進されています。
 正しい食の知識がなければ健康を損いやすいのはもちろん、大人になる過程で育つはずの正常な味覚が未発達のまま、という人も多いようです。
味覚は舌だけで味わうものではなく、五感を使って脳で感じるもの。苦味や酸味の混じった複雑な味覚はよくかまなければ感じられず、人はよりおいしく食べるために「よくかむことの効果」を自然と身につけてきました。
 食べることは舌だけでなく脳をフルに使う活動です。食を粗末にするのは、食べることで鍛えられる脳の訓練を放棄しているのと同じ。
近年多くの犯罪で問題になる未熟な精神性は、決して食生活と無関係ではないでしょう。
食は本能の一つで、人間は本能が元気でないとたくましく生きられません。食への姿勢は生きる意欲につながり、大人になってからでは遅いのです。
家庭での第一歩は何より家族全員で食卓を囲むこと。たとえ月一回でも日を決めて続けていきましょう。
大島清 (おおしまきよし)
1927年広島生まれ。東京大学医学部卒。ワシントン大学助教授、京都大学霊長類研究所教授を経て、現在、京都大学名誉教授、愛知工業大学客員教授。専門は大脳生理学。執筆、取材、講議、講演などにエネルギッシュな活動を続ける。『子供が伸びる脳の育て方』など、脳の発達の見地から子育てに関する著書も多く記している。

 オリンピック選手村で一番患者さんが多いのは?

 オリンピック開催中の選手村には、選手や役員のケガ、病気に備えるための総合診療所があります。内科や外科、あらゆる科がありますが、リレ八ンメル大会で最も患者さんの多かったのが歯科でした。
のべ433人の患者さんのうち、歯科を訪れたのは約半数の205人。そのため4年後の長野オリンピックでは歯科医師を2倍に増員するよう国際オリンピック委員会から特別に指示があったほどです。
競技の瞬間に全力を出し切るスポーツ選手にとって、突然の歯痛はまさに命取り。少しの痛みでも集中力は低下し、ラストスパートにも差が出てしまいます。そのためコーチはトレーニング以前の条件として、むし歯を治すよう言い渡すことも少なくありません。
それほどスポーツ選手にとって歯の治療は切実なものなのです。
出典/『歯のふしぎ博物館』岡崎好秀著


 歯周病が命にかかわる心臓病の原因にも!?

 「歯周病の人はそうでない人に比べて心臓病になる確率が25%も高く、肺炎など呼吸器系の病気にもかかりやすい」とアメリカで発表されました。その原因は歯肉の炎症で繁殖した菌が、気管を通じて肺に入るため。
また血管に入ると全身に菌が運ばれて、動脈硬化などの成人病の原因になるのです。
ガン、脳血管疾患、心臓病、腎不全、糖尿病などの成人病は、ロロ本人の死亡原因の約63%。歯周病は歯を失うばかりか、命を失うリスクも高くなるということは、日常的な歯のケアがいかに大切かわかります。
口の中は温度が高く湿っていて、細菌が増えやすい環境。歯周病を防ぐには歯の表面をみがくだけでは不十分で、フロスなどで意識的に取D除くケアが必要でず。歯垢が固まると簡単には取れないので、早め早めに歯科医院で取ってもらいましょう。


 映画の中のデンタルシーン

【恋に落ちたシェイクスピア】
400年前の歯みがきを再現。
1593年、エリザベス朝のロンドン。新進の劇作家シェイクスピア(ジョセフ・ファインズ)が女優志望のヴァイオラ(グウィネス・パルトロー)と恋におち、『ロミオとジュリエット』を完成させていく物語です。
眠りにつく前、ヴァイオラが乳母から小さな棒を渡されます。これはようじや歯ブラシの原型で、日本では歯木(しぼく)といわれた道具。木の枝の先をふさ状にしたもので、古くからアジアでもヨーロッパでも使われていました。映画では口元に縦向きに当て、先端で歯をこする当時の歯みがきシーンが忠実に再現されています。
動物の毛を使った歯ブラシがイギリスに登場するのは1640年頃で、シエイクスピアの時代から約半世紀後のこと。細部まで行き届いた時代考証が、ドラマチックな恋物語に奥行きを与えているのです。

日本歯科医師会デンタルマガジン 朝昼晩 Vol.14(2004/7)より 

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 意外に短い?1日の、歯と歯が接触している時間です。
 一度軽く口を閉じて、上下の歯を意識してみてください。歯と歯はほとんど触れ合っていないことがわかりますね。実は現代社会において、1日の中で上下の歯が完全にすべて接触している時間は、約15分であるといわれています。朝、昼、晩と食事の時にかむことによって、歯と歯が接触する時間を積み重ねたのが約15分。しかし、「歯ぎしりの習慣がある場合、長い人では一晩でなんと1時間半も触れ合っていることになります。歯ぎしりで、歯にかかる圧力はチューインガムをかむ時の力の数倍〜数十倍。知らず知らずのうちに歯や歯ぐきの血行に悪い影響を与えているのです。
 歯とそれを支えているあごの骨の間には、歯根膜という組織があり、歯と骨をつないでいます。歯根膜を通る血液はかむことであごの骨のほうに押し出起れ、あらたに血液をとり込みます。まるで心臓のように、血液を循環させるポンプの役目。循環しながら栄養分や老廃物を運んでいます。
 しかし、歯ぎしりのようにあまりに強い圧力が長時間かかると、血管の内側に血栓ができて血液が流れなくなり、ついには血管が退化し消えてしまうこともあります。また、歯ぐきに炎症が起こると歯根膜の根もとの血管のほうまで拡大し、その圧力によって骨の成分か溶け出し、それを肥大した血管が吸収するので歯を支えきれなくなり、歯か歪んだりぐらついたりしてきます。いわゆる「歯が浮く」というのは、この状態のこと。歯根膜が腫れているというわけです。
 これらのトラブルを防ぐには、実は、ブラッシングが非常に効果的。ブラッシングにより歯肉を刺激することは、血行だけでなく、歯と歯ぐきの間を流れる自浄作用がある液体の分泌を促進するのです。あごの骨から血液を押し出すことを意識して、歯ぐきの下のほうよでブラッシングしましよう。

お話/湘南短期大学 学長歯学博士 高橋和人

 脳のゴールデンタイムは朝食の1〜2時間後にやってくる
 健康のために朝食が大切なのは知られていますが、脳の活動にとっても朝食は欠かせません。脳のパワーが全開になるのは、食事をした1〜2時間後から。特に朝は睡眠で身体の疲れも回復しており、それに食後の要素が加われば、まさにこの時間帯こそ脳のゴールデンタイム。
 食事で血液中のブドウ糖値が高くなると、腸内と脊髄でつくられるホルモン(CCK、FGFなど)が脳内に放出されます。これらが記憶や学習に関係する大脳新皮質、海馬、視床下部を刺激して、記憶力や学習効果を高めるのです。
 特に朝食が重要なのは、眠っている間の脳がエネルギーを摂取できないため。睡眠中も脳や内臓は活動していますが、内臓など他の器官がブドウ糖を保存できるのに対し脳はそれができません。朝の脳はブドウ糖を使い切ってスタミナ不足。朝食は空腹状態の脳にエネルギーを補給する大切な役割があるわけです。
 血糖値を上げる即効力となるのは甘い物やフルーツですが、何より大切なのはよくかむこと。脳を活性化するホルモンが咀嚼によって分泌され、頭を理想的なスタンバイ状態にしてくれます。
 よくかむためには、食事環境も大切な条件。テレビを見ながら一人で黙々と食べる朝食では、時間をかけずに流しこんでしまいがちです。元気でよく働く脳をつくるためにも、ご家族でゆっくり朝食を楽しむことを習慣づけましょう。

大島清 (おおしまきよし)
1927年広島生まれ。東京大学医学部卒。ワシントン大学助教授、京都大学霊長類研究所教授を経て、現在、京都大学名誉教授、愛知工業大学客員教授。専門は大脳生理学。執筆、取材、講議、講演などにエネルギッシュな活動を続ける。『子供が伸びる脳の育て方』など、脳の発達の見地から子育てに関する著書も多く記している。

 カリエスリスク検査でわかるむし歯のなりやすさ

 毎日同じように歯みがきをしていても、むし歯になりやすい人となりにくい人がいます。カリエスリスクとはむし歯になりやすい危険度で、最近は多くの歯科医院でそれを調べる検査が行われています。
 方法は簡単な唾液検査と問診で、むし歯菌や歯垢の量のほか、唾液の量や性質をチエック。中でもむし歯発生に大きく関わる唾液には口の中の酸性度を中和する働きがあり(緩衝能)、その力も測定します。
 カリエスリスクはむし歯菌だけでなく、唾液の状態や食生活、歯みがき習慣などが相互に関わりあって決まるもの。それは人それぞれに違うので、本来はむし歯予防も十人十色のケアが必要なのです。自分の口の中の健康状態は、自分に合った予防を身につけるための重要なデータとなります。

カリエスリスク・テストとは?
@むし歯菌の数
A唾液の緩衝能
B唾液の量や性質
C飲食回数
Dむし歯の経験
Eプラークの量
これらを総合的に評価してむし歯になる危険度を判定します。

 歯のかみ合わせの良し悪しが運動能力を左右する!?

 歯を食いしばって力を発揮するスポーツ選手に欠かせないのが丈夫な歯。これはスポーツ選手に限った話ではありません。
 健康な歯でかみ合わせた接触面積を100%とすると、臼歯8本にむし歯がある場合の面積は約30%。むし歯があるとかむ力は約3分の1に低下してしまいます。
 かみ合わせ面積によって中学生を3グループに分類し、握力、背筋力、50m走、八ンドボール投げなどの運動テストを行った調査があります。その結果、すべての運動でかみ合わぜのよい生徒グループほど高い記録が出ました。かみ合わせ面積の小さなグループと比べると、50m走で03秒、走り幅跳びで25p、八ンドボール投げでは2mも上回ったのです。子ども達の身体能力を伸ばすためにも、むし歯は早期発見、早期治療を心がけましょう。
出典/『歯のふしぎ博物館』岡崎好秀著


 映画の中のデンタルシーン

【マイノリティーレポート】
 すべての行動や情報が監視され、殺人事件がゼロになった2054年のアメリカ。犯罪予防局ではプリコグという予知能力者が見る夢によって将来起こる殺人をキャッチ、犯行前に犯人を逮捕できたからでした。
 それを取り締まる刑事ジョン(トム・クルーズ)が殺人犯として予知され、未来の罪の潔白を証明しようとするSFサスペンスです。
常に覚醒と睡眠の間を漂うプリコグ。世話をする係員が彼らの歯をみがくシーンがあります。慣れた手つきで電動八ブラシを使う様子には、病床にある人や高齢者に対する歯のケアにも通じるヒントが。楽しく話しかけながら歯をみがいてあげる習慣は、毎日少しずつ相手の意識を刺激して脳の活性化につながります。。

日本歯科医師会デンタルマガジン 朝昼晩 Vol.13(2004/2)より 

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 歯の超基本的役割=「噛むむこと」は、こんなに重要だった。

 むかしむかしから、食事どきに言われ続けている、有名な決まり文句。その言葉とはつまり、「しっかり噛んで食べなさい」。きっと誰でも一度は耳にしたことがありますよね。
もちろん、イメージとして「よく噛むこと」が大切なのはわかります。しかし、実際、それはとてもとても役に立つことなのでした。
まずは、唾液によるさまざまなメリット。たとえば、口の中の自浄作用。噛めば噛むほど唾液が分泌されます。そして、それが口の中をつねにキレイにしてくれるということ。さらには、緩面能.これは、ロの中ではびころうとするよくない細菌を唾液が薄めてくれる作用。唾液には細菌が成長するのを抑える物質が含まれているのです。ロ中が酸性になって奪われた歯の表面のカルシウムを補綴(=再石灰化)する効果もあります。
それ以外にも,噛むことには、内臓での栄養素の消化吸収をより良くする効果もありますし、脳に刺激を与えることも。むかしから、お母さんは正しいことを言っていたのですね。


 歯の硬さはどのくらい?そして、その秘密は?硬さを増すには何が効く?

 歯は人間の体の中でも一番硬いパーツ。その硬さはおよそ水晶に匹敵するといわれています。実際に、治療などに使われる素材も、この硬さに応じたものがほとんど。たとえば詰め物として使われるゴールドとプラチナの合金などや、義歯の素材にしばしば使用されるハイブリッドセラミックスも、歯の硬さにきわめて近いもの。白すぎる歯が不自然なように、硬すぎる素材も、人聞の体にはよくないのです。
ならば、歯がつくられる時期に内部から歯を硬くすることが理想。歯の表面を構成するエナメル質を作り出すのはビタミンDです。豊富に含む食品はしらすぼし、あん肝、うなき蒲焼きなどなど。おいしくて歯も硬くなれば最高ですね。


 本当に真っ白でいいの?年齢別・民族別歯の白さについて

 真っ白な歯は、いつの時代も立派なチャームポイント。しかし、実際には、歯そのものは真っ白ではないのです。人聞の歯は、本来、多少黄色みを帯びているもの。ホワイトニングがいくら流行しても.自すぎる歯は不自然です。
また、基本的には人種や民族によって歯の色は変わりません.黒い肌の持ち主の歯がとても自く見えるのは、単なる対比の問題だとか。ただ、歯のサイズに関していうと、北欧の人々はかなり大きく、根も深いのです。ある歯科医師によると、「抜くのにすごく時間がかかるね」。
年齢的なことでいうと、若い人のほうが歯は白い。歯には歯髄腔という、神経の部屋のようなスペースがあるのですが、年を経るにつれて、そこに固い裏打ちのようなものができてきます。すると、歯は少し変色して見えるようになる。しかし、それは当然のことなのです。

日本歯科医師会デンタルマガジン HAPPY SMILE Vol.11(2003/10)より 

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いい歯は、妊娠中のバランスのいい食生活から
 赤ちゃんに初めて歯がはえてきた時。二つの白い小さなふくらみを見つけ、思わず喜びの声をあげたお父さん、お母さんも多いのでは?
 普通、乳歯が初めてはえてくるのは生後6ヵ月ごろ。20本の乳歯がすべてはえ揃うのは満2歳半から3歳くらいの間です。そして永久歯は小学校に入学するころにはえ始め、小学校在学中にほとんどの乳歯が永久歯と交代、中学入学前後には永久歯列が完成します。
 「7週目」という数字は、胎児の歯の「芽」ができる時期。この時はまだ細胞の集まりでしかありませんが、妊娠4ヵ月ごろからカルシウム分の沈着(石灰化)が起こり始め、少しずつ硬い歯になっていきます。このころ、永久歯の芽も、乳歯の芽の下に控えるようにでき始めます。
歯は、いったんできあがってしまうとほとんど新陳代謝がなく、あとからいくら栄養を補給しても取り入れてはくれません。ですから、赤ちゃんが丈夫な乳歯でいられるためには、歯の芽ができる妊娠初期の7週目ごろから、お母さんがしっかりと栄養をとることが大切なのです。
 とはいえ、この時期はちょうどつわりで食欲も落ちる時。普通のつわりなら大丈夫ですが、食べられない状態が長く続くと、弱い歯ができたり、あごの成長が不完全だったりすることもあるので、注意したいものです。
 特に、歯をつくるのに欠かせない「カルシウム」(小魚、乳製品、海草などに多く含まれる)、「タンパク質」(魚、肉、卵などに多い)、「ビタミンA」(緑黄色野菜、レバーなどに多い)、「ビタミンC」(野菜類、柑橘類、果物に多い)、「ビタミンD」(魚、卵黄に多い)をバランスよくとるよう心がけます。
歯の運命を左右するといえる、妊娠中の食生活。子どもの健やかな将来のためにも、十分に気を配りたいですね。

人とコミュニケーションをしない脳は鈍化する
 脳はさまざまな刺激を受けて活性化するものです。人と会話することも、大切な刺激のひとつ。
 人と会話するとき、脳は非常に活発に働いています。話を聞き、その言葉を理解し、話す言葉を選んで発声する。会話をしているうちに、いろんな感情も生まれるでしょう。これらはすべて脳の働きによるものです。運動性言語野、感覚性言語野、聴覚連合野、角回、小脳など脳の数多くの部位が働いて、入は会話をすることができるのです。
 逆にいえば、人と会話をしない人の脳にはこうした刺激が与えられません。すると、脳は確実に鈍化していきます。
 誰もが忙しい現代、人と人との関わりが希薄になっていると言われます。家庭でも家族揃って食事をする機会が減り、孤食化が進んでいるようです。食事は、楽しく会話をする場として最適です。脳の活性化のためにも、まず家族揃って食事をすることからはじめてみてはいかがでしょうか。
 また、口臭や歯並びを気にする人が増えているといいます。なかには気にするあまり、人と話すことに消極的になってしまう人もいるようです。これも脳を鈍化させる原因となります。
 このように、食生活や歯の健康と脳は深い関係を持っています。歯の健康を保ち、食生活を見直すことは、脳の活性化にもつながるのです。

早産になる危険がアップ!?お母さんの歯周病
 妊娠するとホルモンの影響で歯周病になりやすく、それが母体内の赤ちゃんに感染することが知られています。さらに近年、妊娠中の歯周病が早産の原因にもなることがアメリカで報告されました。
 歯周病菌が血管内に侵入して、早産や低体重児出産を引き起こす危険性は50%以上にもなるというレポートもあります。これは飲酒や喫煙、高齢出産より高い確率なのです。
 ただし歯周病は早期に治療すれば危険なものではないため、妊娠したらまず歯科医院を訪ねるのが一番。痛みを伴わない歯肉炎は見落としがちなので歯茎の炎症や出血、腫れなどがないか、こまめに専門家のチエックを受けましょう。

慢性的な肩こり原因、歯のかみ合わせを要チエック
 歯のかみ合わぜの悪さが肩こりの原因になることもあるのをご存知ですか?口の中の悪い刺激は脳に伝わり、顎を動かす筋肉にさらにかみ合わぜをずらすよう指示します。
 顎がずれると周りの筋肉は疲労、それをカバーしようと肩や首が傾き背骨まで歪曲。
かみ合わぜは頭や首の位置を正しく保ち、背骨をまっすぐ支えるためにとても重要なものなのです。
 歯並びだけでなく、かんだ時に歯が力学的に安定していることがポイント。頑固な肩こりの根本原因がかみ合わぜにあるとしたら、どんなケアも一時しのぎにしかなりません。心当たりのある方は、まずかみ合わせのズレがないか調べてみましょう。

  □ 慢性的に肩こりが続いている
  □ 頭痛や耳鳴りがする
  □ 手足のしびれがある
  □ 運動やマッサージで解消できない
  口 親知らずなど左右の奥歯がアンバランス

二ユーヨークの恋人
 広告代理店に勤めるケイト(メグライアン)の前に現れたのは、1876年のニューヨークから来たレオポルト公爵(ヒュー・ジャックマン)。仕事中心の毎日を送るケイトと實族社会になじめないレオポルトの、時代を超えたラブロマンスです。
 後にエレベーターを発明する技術者でもあるレオポルトが、現代のハイテク機器に仰天するのは楽しい見どころ。身近な電化製品も印象的に登場します。
 朝の身支度をするケイトが手にするのは電動歯ブラシ。アメリカでの普及率は30%以上で、日本を大きく上回ります。アメリ力人の歯に対する意識の高さがさりげなく伝わってきます。
日本歯科医師会デンタルマガジン 朝昼晩 Vol.12(2003/7)より 

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日本はもっと歯が健康になれる国です
 日本の歯科治療費は世界的に見ても非常に低料金であることを、みなさんご存じでしょうか。この数字は、歯科医院での初診料を日本と米国で比較した場合の割合で、日本は約1860円(平成12年)なのに対し、米国は約5300円と約2.8倍も高額なのです。他の治療で比較しても、たとえば永久歯を抜く場合では、日本は約2600円であるのに対し、米国では約21200円と、約8.2倍にもなります。
 こうした価格差は、主に保険制度の違いから生よれてきます。日本での歯科治療の大半は、健康保険制度で行われます。いつでも、どこでも、誰にでも、安価に気軽に受診できる制度です。一方、米国での歯科治療は日本のように保険でまかなうここができません。すべて自己負担で行わなければならないのです。米国人はデンタルケアに熱心だと口われています。日頃のデンタルケアへ関心が高まるのは、高額な治療を避けるためかもしれません。
 しかし、治療費と歯を大切にすることは、まったく違う話でもあります。歯の健康は豊かな生活を込るための基本。歯を健康に保つことは、治療費の高・低に関わらない大きなテーマです。そこでもう度、日本の保険制度の良さを見直し、その利点を国の健康のために最大限に利用すべきではないでしょうか。つまり、低料金を味方に、歯の健康に有効な健診や治療に、こまめに通うという発想です。
 米国では、国民のデンタルケアへの関心が高い反面、料金の高さによって低所得層の人たちが治療を受けることができないことが社会問題となっています。日本の「いつでも、どこでも、誰にでも、安価に気軽に受診できる」保険制度の良さを大いに利用して、歯の健康を守っていただきたいものです。
(参考)米国の治療費は「歯科評論」2000年1月号を参考にしてます。

バランスよく脳を発達させるためには、『不快』な体験をすることも大切。
 外で泥んこ遊びや木登りなどをする子供に、「汚いからだめ」「危ないからだめ」と注意する親の姿を見かけることがあります。実は、こうした親の言葉は、バランスのよい脳の成長をさまたげてしまうこともあります。
 子供の脳は、視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚という五感を介しての刺激を受けて発達していきます。この五感刺激とは、心地良いものだけではありません。例えば、汗だくになって遊ぶ、ころんで痛い思いをする、泥遊びでドロドロになる、といった不快な体験も、脳を鍛えるために必要な刺激なのです。
 世の中には危険なこと、嫌なこともたくさんあります。しかし、幼いときに不快な体験をしていない人は、人生において起こるさまざまな出来事に対応できなくなってしまいます。人間の脳は、快・不快の両方の刺激をバランス良く受けてこそ発達し、人間らしい情緒が育っていくのです。
 バランスのよい刺激を受けるためには、毎日の食事にも気をつけたいもの。甘い、やわらかい、ツルツルといった子供が喜ぶものだけを与えてはいませんか。苦い、すっぱい、固い、ヌルヌル、ザラザラ、ベタベタしたものなど、時には子供が苦手なものを与えることも必要です。さまざまな味・食感を通じた脳への刺激。毎日の食事もまたバランスの良い脳の成長に役立つのです。

米国のハイテクを支える出張歯科診療所
 米国の八イテク産業を牽引(けんいん)するシリコンバレー。そこには多くの八イテク企業が集まり、働く人達は歯科医院に予約をしてもなかなか行けないほど忙しい生活を送っています。そこで、特別装備のバンを企業の敷地内に駐車し、企業に出向いて歯科治療を行う出張歯科診療所が登場。患者は、ハードなスケジュールで働く八イテク関係の仕事をしている人達。「企業と従業員の貴重な時間を節約してくれる」と評判は上々のようです。このシリコンバレーの出張歯科診療所は、患者の歯の健康はもちろん、時間の節約によって、世界をリードし続ける米国の八イテク産業を影で支えているのです。

痛くなくなったむし歯を、放っておいてはいけません
 むし歯は痛いものです。しかし、痛いのを我慢しているうちに、ある時点からふと痛みが消えてしまうことがあります。実はこれはとても怖いケースなのです。残念ながら、むし歯に自然治癒はありません。痛みが消えてもむし歯は次の段階へと進んでいます。痛みが消えたときの多くは、むし歯が歯髄(しずい)を侵し尽くして歯髄が死んでしまった状態です。歯根の内部に増殖した細菌が病変をさらに広げ歯根膿瘍(しこんのうよう)という病気を引き起こしていくのです。痛くなったら、放っておかずにすぐに歯科医院で治療する。そして何よりも、むし歯の発生自体を防ぐため、日頃のデンタルケアと定期健診を行うことが大切です。

 映画の中のデンタルシーン
【モンスターズ・インク】
子供の悲鳴をエネルギー源とするモンスターシティ。モンスター達はモンスターズ社が所有する無数のドアを通って、毎日人間界に行き、子どもたちの悲鳴を集める、という面白い設定のフルCGアニメ映画です。この映画の中で、悲鳴獲得ポイント社内NO.1のサリーが歯をみがくシーンが登場します。彼は「ガオー!」と歯をむき出しにして子供を脅かすのですが、やはりトップのモンスターは違います。出社前に、商売道具である歯をちゃんと手入れしているのです。モンスターといえども、トップに立つ者のプロ意識の高さを垣間見ることができるシーンです。
日本歯科医師会デンタルマガジン 朝昼晩 Vol.11(2003/2)より 

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歯ぐきのトレーニング
そんなことが果たして、本当に可能なの?
 世の中には、カラダ中を鍛える専用の器具があります。フィットネスクラブに行くと、身体の各パーツのトレーニングのためのマシンが見つかります。しかし残念ながら、歯ぐきのトレーニング專用のマシンは、今のところありません。
 トレーニングといっても、要はいかに歯ぐきを清潔に健康に保つか。そのために有効なのは、固い物をかじること,事実、食べ物を調理しない野生動物の歯ぐきは強靭ですし、歯木(しぼく)の習慣はインドやパキスタン、アフリカ諸国で現在も見られます。これは歯ブラシの元祖といわれ、固い木の枝をかじって、ロの自浄効果を呼び覚ますものです。
 私たちの場合、せいぜい生のニンジンを食べるのもその方法のひとつ!ただし、筋肉を鍛えるのと同様に、1回こっきりでは何の意味もありません。「明日から毎食、生のニンジン」という気概をもってはじめて、歯ぐきの鍛錬といえるのです。

子どもの歯を健康に保つ、シンプルだけど大切なひとつの方法
 歯周病発症の低年齢化が叫ばれ、中学生で早くも歯を失う例もみられる現代。
小さい子どもを持つ親は心配で心配でたまらないことでしょう。乳幼児期からの歯のケアはとても大切です。しかし、小さな子どもは歯みがきを嫌がりがち。そこで、何より大切なのは「歯みがきって楽しい」と子どもに認臓させること。
 まずは大好きなぬいぐるみの歯(口でも大丈夫です)を一緒にみがいてあげる。そして「クマちゃんもできたから、今度はテツくんの番だよ」と、自然な流れで子どもの歯をみがく。終わったら、大げさに喜んで褒めてあげる。
 また、小さな子どもは唾液の分泌量も多く、ある程度口腔は清潔です。歯みがき剤はごく微量にとどめましょう。

オーラルケアの超基本
@もう一度確認しよう、歯間ブラシの正しい使用法、
 プラークの除去には限界があります。歯ブラシの毛先は、並んだ歯が接する部分や奥歯のかみ含わせる面の溝、歯と歯ぐきの境目には、どうしても届きにくいからです。
 そこで、毎日のケアに役立つのが歯間ブラシやデンタルフロスなどの歯間クリーナー。
 歯ぐきの下がっていない人にはデンタルフロス。歯閏が広がっていたり部分入れ歯やブリッジを使用している人には歯間ブラシが最適です。歯間ブラシは奥歯にも届きやすいL字型の品を選ぶのがよいでしょう。歯と歯の間に差し入れたら、前後にゆっくりと動かします。歯間ブラシにはマッサージ効果もありますが、強く動かしすぎると歯ぐきを傷つけるおそれがあります。

Aらう一度確認しよう、歯みがきの正しい手順。
 多くの人々に歯みがきの習慣は定着したものの歯科医師から見れば「みがいてはいるものの、みがけていない」例が多いというのが現状。では、果たして、どんなみがき方が効衆的なのでしょう。 まず第1にみがくポイント。これは歯そのものより、歯と歯ぐきの間です。ロの自浄作用が及びにくく、プラークが溜まりやすいこの部分を重点的に、歯ブラシの毛先を45度の角度で当てます。
 また、その際は、およそ2本ずつ、最低30回は歯ブラシを往復させるのが理想的。仮に1往復に0.5秒かかるとすれば、歯の表裏をすべてみがき終えるには、約15分かかることになります。
 これは意外に重労働。そこで、どこからみがき始めるかが重要になります。右利きの人なら右奥歯、左利きならば左奥歯、つまり、もっともみがきにくい部分を余力のあるうちに攻めておくのです。
あとは力を入れすぎず、丁寧に。じっくりと時間をかけましょう。
日本歯科医師会デンタルマガジン HAPPY SMILE Vol.10(2002/10)より 

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日本はもっと歯が健康になれる国です。
 日本の歯科治療費は世界的に見ても非常に低料金であることを、みなさんご存じでしょうか。この数字は、歯科医院での初診料を日本と米国で比較した場合の割合で、日本は約1860円(平成12年)なのに対し、米国は約5300円と約2.8倍も高額なのです。他の治療で比較しても、たとえば永久歯を抜く場合では、日本は約2600円であるのに対し、米国では約21200円と、約8.2倍にもなります。
 こうした価格差は、主に保険制度の違いから生よれてきます。日本での歯科治療の大半は、健康保険制度で行われます。いつでも、どこでも、誰にでも、安価に気軽に受診できる制度です。一方、米国での歯科治療は日本のように保険でまかなうここができません。すべて自己負担で行わなければならないのです。米国人はデンタルケアに熱心だと口われています。日頃のデンタルケアへ関心が高まるのは、高額な治療を避けるためかもしれません。
 しかし、治療費と歯を大切にすることは、まったく違う話でもあります。歯の健康は豊かな生活を込るための基本。歯を健康に保つことは、治療費の高・低に関わらない大きなテーマです。そこでもう度、日本の保険制度の良さを見直し、その利点を国の健康のために最大限に利用すべきではないでしょうか。つまり、低料金を味方に、歯の健康に有効な健診や治療に、こまめに通うという発想です。
 米国では、国民のデンタルケアへの関心が高い反面、料金の高さによって低所得層の人たちが治療を受けることができないことが社会問題となっています。日本の「いつでも、どこでも、誰にでも、安価に気軽に受診できる」保険制度の良さを大いに利用して、歯の健康を守っていただきたいものです。
…米国の治療費は「歯科評論」2000年1月号を参考にしてます。

単調な毎日が脳にサビをつくる。いつもと違う刺激で脳を活性化させる
 「キャナリゼーション」という言葉をご存知でしょうか。これは、「水路づけ」という意味で、水が同じところばかりを流れると、自然に一定の水路ができてしまうことを指す言葉です。
 このキャナリゼーションは、脳の活性化にとって大敵です。なぜなら、脳はさまざまな情報や刺激を与えられることによって神経回路のネットワークが広がり、活性化していくものです。それが単調な毎日を繰り返していると、脳に与えられる刺激はいつも同じようなものになって、水路化し、他のところには流れなくなった水のようになるため、神経回路のネットワークは広がっていきません。そしてサビついた脳からは、新しい発想や新鮮な活動が奪われてしまいます。
 例えば、毎日の会社や買い物にいく際の道順や手段を変えてみたり、部屋の模様替えをしたり、休日を日常とはまったく違う場所で過ごしたりと、単調な毎日に少しでも変化をつけることが脳の活性化には必要なのです。
 それは、ロの中からの刺激にも同じことが言えます。おいしいと感動したり、いつもと違う食感を味わったり、さらには食べ物をかむ回数を増やすといった食事面での工夫はもちろんのこと、歯ブラシや歯みがき剤を変えてみるというのも刺激と言えるでしょう。そんな脳全体が刺激されるような変化を毎日の暮らしの中で心がけたいものです。

時代を映す鏡、歯の衛生週間標語
 毎年6月4日から10日までの1週間は「歯の衛生週間」と定められています』
昭和3年から始まったもので、2年後の昭和5年から標語が発表されています。その標語をさかのぼって見てみると、歯を通じた時代の移り変わりが見て取れます。例えば昭和9年の「御国を守れ歯を護れ」では当時の国家と国民との関係が、また、平成9年の「80年心も元気歯も元気」では、高齢化社会の到来を感じ取ることができます。まさに標語の歴史は、歯を通した日本の暮らしの変遷の歴史と言えます。
※歯の衛生週間およびその標語の発表は、国民の歯科保健を向上させるため、厚生労働省、文部科学省、日本歯科医師会および都道府県歯科医師会、日本歯磨工業会などが共同で実施している活動です。



映画の中のデンタルシーン
【めぐり逢えたら】
妻を亡くしたショックから立ち直れないトム・ハンクス扮する建築家。そんな父を見かねた8歳の息子がラジオの身の上相談に電話をし、それを聴いたメグ・ライアン扮するアニーは運命の赤い糸を感じる…。往年のハリウッド映画を彷彿させるこの映画の中で、父親と息子がいっしょに歯みがきをするシーンが登場します。寂しい生活を共に乗り越えようと、歯をみがきながら息子とコミュニケーションを図る、そんな日常を描写したシーンです。
日本歯科医師会デンタルマガジン 朝昼晩 Vol.10(2002/7)より 


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